歴史時代作家クラブ公式ブログ

現在活躍中の歴史時代作家が多数所属する文学団体です。時代文庫活性化を目指し、各社から出ている時代小説文庫等の紹介もします。初めにこちらをお読みください。→http://rekishijidaisakkaclub.hatenablog.com/entry/2014/08/01/105546

大河ドラマウォッチ「西郷どん第32回」薩長同盟

 今週も軽くツッコんでいこうと思います。
 慶喜はフランス公使ロッシュを接待していました。軍艦で兵庫に乗り入れてほしいというのです。慶喜は異国の力を利用して天子を揺さぶり、長州征伐の勅命を引き出そうとしたのでした。そしてその通り、天子から長州再征伐の勅(みことのり)が下されます。
 大久保は西郷に書面を見せます。それには勅命に従わなくてもよい。つまり長州征伐を行う必要はないという、驚くべき内容でした。大久保はそれを天下に広めようとしているといいます。最初は反対していた西郷でしたが、やがてその書面に自分の署名も書き加えます。
 二人の名前が入った書面の写しは、諸藩の藩士に広まっていきました。この書面の効果で、諸藩は長州征伐に慎重となりました。
「しかしこのことは、幕府の薩摩に対する敵意をさらに高めていったのです」
 との西田敏行のナレーション。そりゃそうだ。もう後には引けないよな。長州と組んで幕府を倒すしかない。
 そしてこの書面は、桂小五郎の手にも渡っていました。
 一方薩摩では、長州と組むことを断じて認めない男たちがいました。
 西郷は長崎に、坂本龍馬を訪ねていきました。商いの話があると龍馬に持ちかけます。薩摩の名で武器や軍艦を買い入れ、長州に引き渡したいというのです。そして長州から米を商いする。感激した龍馬は立ち上がります。「シェイクハンド」だと手を差し出します。握手など知らない西郷がどんなボケを見せるのかと期待するところです。映画「ET」のように、指と指を合わせるとか。西郷の見せたボケは、龍馬の腕にすれ違いに腕を差し出すことでした。その手を力強く握る龍馬。
 龍馬は長州の桂のもとを訪ねます。桂を説得しようとしますが、突っぱねられます。桂は行ってしまいますが、龍馬は伊藤を呼び止めます。長崎のグラバーから、イギリスに留学している長州人の手紙を預かっていたのです。そこには写真も添えられています。感じるところのある様子の伊藤。
 桂は兵たちの会話を耳にします。ミニエー銃がほしいが、それには薩摩の力を借りなければならない。それは我慢できぬと、必死の思いで戦うことを誓い合います。
 桂は伊藤を連れて京にやってきました。西郷に会います。しかし桂が西郷に渡した手紙は、居丈高なものでした。その理由を桂は話します。長州は薩摩と立場が違う。長州は朝敵の汚名を着せられている。日本中から敵とみられている。
「西郷君、ちがうかのう」
 ここで桂は激しい勢いとは打って変わって、捨てられた子犬の目をします。ここで西郷は桂の頭をよしよしとなでてやり、違わないよ、かわいそうに、とやさしくして欲しかったところですが、大久保が横から口を出してしまいます。西郷は明日、返事をするといいました。
 その夜、西郷のもとへ伊藤が訪ねてきます。龍馬に渡された写真を見せます。その手紙を明日の話し合いに持ってくるようにいう西郷。
 そして再び話しあいが行われます。相手が頭を下げるまで何もいってはならぬと、薩摩側も長州側も意地を張り合います。まてよ、スピードワゴン井戸田だけがお菓子を食べているぞ。「あまーい」と、視聴者に突っ込ませようというのか。
 そこへ薩摩の若者たちがなだれ込んできます。場所は小松帯刀間屋敷なので、不思議はありません。「いい加減にせんか」と西郷は若者たちを一喝。その剣幕に驚いて静まる若者たち。
 交渉は決裂しそうになります。そのとき西郷は、伊藤に例の写真を見せるよう促すのです。それは薩摩の留学生と長州の留学生が共に写っている写真でした。イギリスでは薩摩人も長州人も仲良くやっていたのです。
「おいたちは長州人でも薩摩人でもなか、日本ちゅう一つの国の民なんじゃ」
 と西郷はいいます。西郷はさらに桂に頭を下げます。それに習って次々に頭を下げる薩摩側。若者たちも頭を下げていきます。坂本龍馬はここで桂と西郷にシェイクハンドをするように促します。ボケなしで二人は手を握り合います。
 ここに薩長同盟は成立したのでした。