歴史時代作家クラブ公式ブログ

現在活躍中の歴史時代作家が多数所属する文学団体です。時代文庫活性化を目指し、各社から出ている時代小説文庫等の紹介もします。初めにこちらをお読みください。→http://rekishijidaisakkaclub.hatenablog.com/entry/2014/08/01/105546

文芸評論家日乗 2018年パリ旅行(1)

 世間ではお盆休みが終わった頃、昨年に続きパリに行ってきました。そこで現地で様々なトラブルを経験した立場から、実用的なガイドを書いてみたいと思います。

●ヨーロッパはキャッシュレスが進んでいて、地元の人はスーパーマーケットはもちろん、自動販売機やマルシェ(朝市)の屋台でもクレジットカードを使っています。そのためカードがあれば不自由しません。ただし現地で使えるのはICチップ内蔵で暗証番号を設定したカードだけで、磁気でサインのみのカードが使えるところは少ないようです。

●少しは現金を持っていきたい方は、20ユーロ以下の紙幣に交換してください。昨年は紙幣の枚数を減らそうと50ユーロ、100ユーロも持っていったのですが、使える店が限られていて苦労しました。

 さて出発当日は19時頃まで所用があり、自宅についたのは20時頃。それから羽田へ行き、22時55分発のエールフランスでパリに向かいました。シャルル・ド・ゴール空港に4時30分着の予定だったのですが、早く到着して4時30には入国審査を終え、あずけた荷物も受け取っていました。早朝の到着だったのでパリ市内に出るまで時間をつぶすため、エールフランスの到着ラウンジを使えるようにしておきました。
 ラウンジが開くのが5時30分なので、1時間ほどベンチで休んで中に入りました。軽食や仮眠用のベッド、シャワールームも完備の快適な空間でした。妻は仮眠を取っていましたが、私は機内でゆっくり寝たので、ミネラルウォーターを飲みながら原稿を書いていました。

 9時過ぎにラウンジを出て、ロワシーバスでパリ市内に向かいました。所要時間は60分くらい。今回は観光の利便性を考えて、チュイルリー公園に面したホテルを予約しました。ロワシーバスの停留所はオペラ座の近くにあるので、ホテルまではメトロに乗る必要があります。パリのメトロは、切符を入れると自動ドアが開く新しい改札と、金属製のバーを押して入る古いタイプが混在していますが、大きなスーツケースだとバーに引っかかり入りにくいです。昨年はオペラ座近くのホテルに泊まったので気付かなかったのですが、スーツケースを持ったままメトロで移動する時は注意が必要です。

●滞在するホテルが最寄りのバス停、メトロの駅から遠い場合は、空港からタクシーを使った方が便利かもしれません。空港からパリ市内までは50ユーロの固定料金ですが、白タクも多いので中止が必要です。

 ホテルにチェックインして、ルイ・ヴィトン財団美術館へ向かいました。
 メトロの1号線で行ったのですが、車内でスリへの注意をうながすなどのアナウンスが、英語、日本語、中国語などで流れたのには驚きました。1号線の駅名も多言語表記になっていて、日本語もありました。日本語でアナウンスを聞いたのは1号線だけですが、ほかの路線でもフランス語と英語で次の駅名を告げるアナウンスが流れたことがありました。昨年は車内アナウンスそのものを聞いた記憶がない(途中で電車が止まって事情説明のアナウンスはありましたが、フランス語だけで聞き取れませんでした。ただまわりの乗客が落ち着いていたので大したことはないだろうと判断。実際、数分後には動き出していました)ので、メトロはものすごく観光客にやさしくなった感じです。ロワシーバスを降りてメトロのオペラ駅で切符を買おうと思っていたら、ボランティアかアルバイトが分かりませんが若い女の子が声を掛けてきてくれて、最寄り駅までの行き方を教えてくれました。これも昨年はなかったことです。

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 ルイ・ヴィトン財団美術館はブローニュの森の中にあるのですが、大きな公園を歩いていたら突然、巨大な人工的な建築物が現れた感じでインパクトがあります。ここはパリの中心地から少し離れた現代アートの美術館なので、あまり観光客は見かけませんでした。建築家のフランク・ゲーリーが手掛けた“ザ・現代建築”とでもいえる建物を見にいくだけでも価値がありますし、複雑な構造の美術館の中を歩いても楽しいと思います。美術館では、ピエール・ユイグの短篇映画『ヒューマン・マスク』(2014年)が上演されていました。この作品は、能面のようなマスクをつけた猿が無人に居酒屋で給仕をしているのですが、終盤には無人の居酒屋が福島原発の事故で人間が消えた町にあることが示されるという内容です。妻は日本人を差別的に描いていると憤慨していましたが、私はさほど差別的な内容とは思いませんでした。
 ミュージアムショップで売っているオリジナル・グッズには、ルイ・ヴィトン・ブランドの文具もあったので、ルイ・ヴィトンのファンは要チェックです。

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●パリ市内の大きな施設(美術館、博物館、デパートなど)に入る時は、セキュリティチェックがあります。荷物をX線検査のレーンに乗せて、持ち主は金属探知器のゲートをくぐる空港並に厳重なものから、ガードマンが手荷物を目視で確認する簡易的なものまで様々なので、列に並んだ時、X線検査ならバッグを締める、目視の検査なら開けておくなど事前に準備をしておいた方がスムーズに進めます。人気のスポットではセキュリティチェックで思わぬ時間を取られることがあるので、余裕を持って行った方がいいです。ちなみにルイ・ヴィトン財団美術館のセキュリティチェックは、かなり厳重でした。