歴史時代作家クラブ公式ブログ

現在活躍中の歴史時代作家が多数所属する文学団体です。時代文庫活性化を目指し、各社から出ている時代小説文庫等の紹介もします。初めにこちらをお読みください。→http://rekishijidaisakkaclub.hatenablog.com/entry/2014/08/01/105546

文芸評論家日乗 2018年パリ旅行番外編 ジヴェルニー日帰り

 2日目は、「モネの家」(モネが晩年を過ごしたアトリエ兼庭園)があるジヴェルニーに行きました。
 パリからジヴェルニーの最寄り駅ヴェルノンまでは約1時間。ヴェルノンからジヴェルニーまではシャトルバスで約20分。ジヴェルニーはパリから少し離れた別荘地で、東京からの距離感や文人が移り住んだことを踏まえれば、鎌倉のような感じでしょうか。

 ヴェルノン行きの列車に乗るため、サン・ラザール駅へ向かいます。

●ヨーロッパの鉄道は、原則的に早く予約すればするほど安く買えます。自分でチケットを手配する場合は、予定が決まったらすぐに購入することをお勧めします。今回は日本で2社のチケットを購入しましたが、英語のサイトがあるので中学程度の英語能力があれば、JRのサイトでチケットを買うのと手順は変わりません。

●ヨーロッパの鉄道は、出発のホームが固定されていないので、掲示板で確認する必要があります。そのため、30分以上前に駅に到着しておいた方が無難です(この直前になるまで列車がどのホームに到着するか分からないことが、後に思わぬ悲劇を招くのですが、その話は後ほど)。

●駅のホームまで改札なしで行ける駅が多いので、どんどん進んでください。列車に乗る時や車内で検札があるのですが、ヴェルノン駅への往復は一度も検札がなかったので、どうやってキセルを防止しているのか不明です。

 サン・ラザール駅は、モネの連作でも有名です。シャトルバスの出発時間にあわせるため7時52分発の列車に乗りました。特に問題なくヴェルノン駅に到着。地面に足跡のペイントがあり、それをたどるとジヴェルニー行きのシャトルバス乗り場に着きます。運転手さんに現金を払って往復のチケットを買います。9時15分に出発。農場と牧場ばかりの田舎道をしばらく走ったら、ジヴェルニーに到着です。
 バス停から「モネの家」までは徒歩で10分弱くらい。「モネの家」はものすごく観光客が多いと聞いていたのですが、列車もバスもすいていたので、それほどでもないのかな、と思っていましたが、朝イチで到着したにもかかわらず、チケット売り場には行列が。私たちは優先入口が使える前売チケットを買っていたのですが、優先入口の場所が分からず、少し探してしまいました。優先入口は、ツアーなどの団体客入口と同じで、チケット売り場からバス停への道を戻った最初の道を曲がった先にありました。写真のグリーンの扉のところを曲がります。

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 そこから無事に「モネの家」に入ったのですが、既にすごい人混み。モネの自宅兼アトリエは、入れる人数が決まっているようで、係の人が数人ずつ入れています。幸いにも数分で中に入ることができました。

【写真3-2】

 入場規制をしているためか、家の中はそれほど混み合っておらず、所狭しと飾られた浮世絵もゆっくり鑑賞できました。二階の窓からの庭園の眺めはさすがに美しかったです。このブログでは、これから訪れる方の興を削がないため、内部や展示された美術品の写真は載せない方針ですが、「モネの家」では妻が最も食いついていたキッチンの写真を紹介しておきます。

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●ヨーロッパは、フラッシュを使用しなければ写真撮影可の美術館、博物館が多いです。

 「モネの家」を出て少し庭園を散策し、モネが睡蓮の絵を描いた有名な池に向かいました。池には浮世絵をモデルに作られた太鼓橋があり、周囲にはモネが植えたという竹林があります。睡蓮がきれいな季節だったのもよかったです。

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 池に面した撮影スポットで、観光客が途絶えることがありませんでした。

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 12時頃に「モネの家」を出ましたが、当日用のチケット売り場には長蛇の列が。それを後にして、近くにある印象派美術館へ行きました。大混雑の「モネの家」とは異なり、こちらはさほど人が多くありません。ただ展示内容はよく、順路をたどると印象派へ至る歴史、印象派が後世に影響を与えた技法などが概観できるようになっていました。パリを中心に「ジャポニスム2018」という複合イベントが開催されていましたが、その一環なのか、印象派美術館では平松礼二の企画展が行われていました。

 その後、モネの墓がある教会へ行きましたが、こちらはさらに人が少なかったです。

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 「モネの家」から印象派美術館、教会へは一本道で行けるのですが、その通りにはレストランが並んでいたので、ランチを食べることができます。モネと友人たちが通った有名なホテル&レストランもあるようです。私たちは混みあったレストランでの食事を避け、14時頃にヴェルノンに戻りました。

 せっかくなのでヴェルノンも観光しようということになり、街を散策。目についたパン屋に入り、とても明るい女性店員からパンとセットの飲み物を買い、ライン川沿いのベンチで遅めのランチにしました。横には観光名所の一つ、川の上に建つ家がありました。

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 ヴェルノンは、セーヌ川の舟運の中継地として栄えた町なので、立派なタウンホールと教会があります。写真は教会です。

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 木造を使った独特な家が立ち並ぶ町並みも美しかったです。

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 ヴェルノンは城塞都市で、塔の一部が公園の中に残されていました。

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 町の散策を終えて駅に帰り、1時間ほど列車の到着を待ちました。ロの字型のベンチに座っていたら、左側に座っていた小学生くらいの女子がフランス語訳の岸本斉史NARUTO』を読んでいて、正面に座っていた大学生くらいの青年はひたすらNintendo Switchをやっていました。モネが浮世絵の影響を受けたのは有名ですが、その地元で日本文化に興じる若者を見たことで、その伝統は今も続いているのかも、といったことを考えていました。

 帰りの列車は混み合っているうえにエアコンが効かず、ものすごく熱かったです。地元の人が怒っていたので、かなり環境が悪かったのだと思います。

●ジヴェルニー行きのオプショナルツアーは多いので、事前にチケットなどを手配するのが面倒なら、それを使うと楽になります。ただ9時30分までにジヴェルニーに到着するツアーでないと、「モネの家」に入るのに時間を取られる可能性が高いです。早起きして、できるだけ早くジヴェルニーに着くツアーをお勧めします。